甘夏は能古島の特産品です。

一番の特徴は木になったまま熟させる、木成り完熟であること。一般的な甘夏は12月頃に収穫し、貯蔵したのち2月頃から出荷します。一方、能古島では4月まで木にならせたまま完熟するのを待ちます。旬は4〜6月の3ヶ月間です。一般的な甘夏に比べて最大で半年も長く木になっているのです。

甘夏は爽やかな甘みにコクのある苦味、そして木成り特有のまろやかな酸味で、すっきりとした味わいです。プリプリとした果肉とジューシーな果汁で、暑い季節にぴったり。ベタついた甘さがないので、ひと口、またひと口と思わず手が伸びるおいしさです。

旬の時期になると甘夏の出荷で大忙しです。久保田農園では能古島柑橘部会の一員として市場への出荷を行っています。4〜6月の間は週に1400〜2100キロを選果場へ運びます。また、個別発送も承っております。島の郵便局はこの時期、甘夏の発送でダンボールが山積みになっています。

甘夏は傷の程度により、ABC規格外と選別します。木成り完熟の欠点であるのが、傷の多さです。木になっている時間が長いということは、その分、風による傷や、虫に食べられる数が増えるということなのです。市場での基準を満たすことができない、多くの規格外品が生まれてしまいます。外側の皮に傷があるだけで、味はまったく変わらないので、とても残念なことです。

そこで、久保田農園では傷が多く市場へ出荷できない甘夏を「傷あり家庭用」として、お得な価格で発送を承っております。農園から直接発送しますので、ワックスもかけておりません。皮まで安心してマーマレードなどにご利用いただけます。ただ見かけだけが悪いために市場へ行けない甘夏です。味は全く遜色ない、立派に育った甘夏ですので、私達も自信を持ってお出ししています。